買主さんが決まって、売買契約書にハンコを押した。もう安心――
実は、そうでもないんです。不動産の売買は、契約してから引き渡しまでの1〜1.5ヶ月にもドラマがあります。
こんにちは。柏市で不動産会社をしている、3姉妹のママです。今日は、売主さんが意外と知らない「契約後のキャンセル」と「手付金」の話です。
手付金とは ― 契約の「保証金」です
売買契約のとき、買主さんから売主さんへ「手付金」が支払われます。相場は売買価格の5〜10%。3,000万円の家なら150〜300万円です。
これは単なる前払い金ではなく、「契約を守ります」という保証金の意味を持っています。
買主都合のキャンセル → 手付金はあなたのものに
契約後、買主さんが「やっぱりやめたい」と言った場合、買主さんは手付金を放棄してキャンセルすることになります(手付解除)。つまり売主さんには手付金がそのまま残ります。
逆に、売主さんの都合でキャンセルする場合は、受け取った手付金を返した上で、同額を上乗せして支払う「手付倍返し」になります。売主側のキャンセルは倍痛い、と覚えておいてください。
なお手付解除ができるのは「相手が契約の履行に着手するまで」。期限(例:契約から◯日以内)が契約書に書かれているので、必ず確認しましょう。
実はいちばん多いのは「住宅ローン特約」での白紙解除
そして現場で最も多いキャンセルがこれです。買主さんの住宅ローン審査が通らなかった場合、契約は白紙解除になり、手付金は買主さんに全額返還されます。売主さんには1円も残りません。売り出し期間も1ヶ月以上ロスします。
これを防ぐために、売主側ができることがあります。
購入申込みの時点で「ローンの事前審査が通っているか」を確認してもらう
複数の申込みが入ったときは、価格だけでなく資金計画の確実さで選ぶ
現金購入や審査済みの買主さんは、多少価格が低くても堅い選択肢になり得る
まとめ
・手付金は価格の5〜10%。契約の保証金の意味を持つ
・買主都合のキャンセル=手付金はもらえる。売主都合=倍返し
・最多はローン特約の白紙解除。手付金は返還、時間もロス
・申込み段階で「事前審査済みか」を必ず確認する




