「名戸ヶ谷の実家は、いくらで売れますか」。柏市で不動産の買取・仲介をしているリノーズ株式会社 代表取締役の美澤由佳子です。柏駅の南から南東にかけての名戸ヶ谷・戸張・中原は、昭和に家を建てた世代がそのまま住み続けた地域で、いま相続のご相談が増えています。
結論から書きます。この3町の値段を分けているのは、駅からの距離よりも「道の作られ方」です。柏市の土地区画整理事業の施行地区一覧を見ると、区画整理を受けた区域は町名そのものが変わっています。つまりいま3町の住所で残っている土地は、昭和以前の道のままの区画です。ここが価格に直結します。
3町はどこにあるか(売るときに効く範囲で)
| 町名 | 位置と足 | 住宅の傾向 |
|---|---|---|
| 名戸ヶ谷 | 柏駅の南東側。駅徒歩圏から離れると自転車・バスが前提 | 昭和の戸建てが中心。区画の大きさがそろっていない |
| 戸張 | JR柏駅東口から阪東バス「戸張行き」。市の公園案内では「日体大柏高校」下車徒歩約5分 | 戸建てと農地・山林が混ざる。住所に「字(あざ)」が残る |
| 中原 | JR南柏駅東口から東武バス増尾駅行き「防災公園入口」下車徒歩約3分(中原ふれあい防災公園) | 光ヶ丘側の住宅地とつながる。戸建てと集合住宅 |
いずれも鉄道駅から歩くには遠い区画が多く、買い手は「駅+バス」か「車ありき」で見ます。相場の調べ方でも書きましたが、駅距離は価格を決める6要素のうちの1つにすぎません。

駅から遠いから安い、と決めつけないでください。同じ町でも道一本で値段が変わります。
区画整理を受けた区域は、町名が変わっている
柏市が公開している土地区画整理事業の施行地区一覧には、「名戸ヶ谷(あかね町)」「名戸ヶ谷前(新柏一丁目〜四丁目)」という2地区が載っています。区画整理が入った区域は、あかね町や新柏という町名に切り替わっているということです。
いっぽうで、中原と戸張はこの一覧に地区名がありません。区画整理で道と区画が引き直された区域ではない、ということになります。これは良し悪しの話ではなく、売るときに何が論点になるかの違いです。
- 区画整理済みの区域…道幅と区画がそろっている。比較しやすく、買い手が計算できる
- 区画整理を受けていない区域…道が昭和以前のまま。1軒ごとに条件が違う
道が狭いと、何が起きるのか
建築基準法では、原則として幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していないと建物を建てられません。幅4メートル未満の道に接している土地は、建て替えのときに道路の中心から2メートルの線まで敷地を下げます(セットバック)。
- セットバックした部分には建てられないので、使える面積が減ります
- 面積が減れば、建てられる家が小さくなり、買い手の評価も下がります
- 道が狭いと工事車両が入りにくく、解体費も上振れします
この3町のご相談では、ここが値段の分かれ目になることが本当に多いです。駅距離は変えられませんが、道の条件は調べて書面にすれば、不安が数字に変わります。

字の地番のお宅は測量図が無いことが多い。これが「分からないから安い」の正体なんだ。
「字(あざ)」の地番は、測量図がないことが多い
戸張の住所には「字前原」のように字が残っています(柏市の公園案内の所在地表記)。字の地番は、宅地開発の前からある土地の区切りです。こうした土地では、次のことが起きがちです。
- 確定測量をしたことがなく、地積測量図が法務局にない
- 公図の形と現況の塀・生け垣の位置が合わない
- 登記簿の地目が「田」「畑」「山林」のまま残っている
買い手から見れば、境界と面積が確定していない土地です。もめる余地がある分だけ、価格は下がります。調べていない状態が、いちばん安い状態です。
地目に田・畑があるときは手続きが増える
敷地の一部が農地のままだと、宅地として売るには農地転用の手続きが必要になります。市街化区域なら届出、市街化調整区域なら千葉県知事の許可で、許可には時間がかかります。農地つきの実家を売るときにまとめました。
なお、市街化調整区域に該当するかどうかは番地で分かれます。隣の家と違うこともあるので、町名でひとくくりにはできません。必ず柏市の窓口で、番地を伝えて確認してください。
当社では査定は無料、最短30分で価格をご回答し、しつこい営業はいたしません。「この土地が建て替えできるのかだけ知りたい」というご相談でも構いません。相続した家や空き家の出口は空き家の買取・相続のご相談をご覧ください。

登記簿と課税明細を手元に出すだけで、査定の精度はぐっと上がります。費用は数千円です。
2区画に割れるかどうかで、坪単価が変わる
この地域は1区画が大きいお宅が少なくありません。広いこと自体は、必ずしもプラスになりません。
- 2区画に割れる土地…建売業者が2棟を建てられるので、高い値段が出ます
- 割れない広い土地…1棟のまま個人に売るしかなく、総額が上がりすぎて買い手が減ります。坪単価は下がります
割れるかどうかは、間口の広さ、接する道路の幅、奥行き、そして分けた2つの敷地がそれぞれ幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接するかで決まります。図面と測量図があれば、おおよその判断はできます。
価格が下がる4つの条件
- 接する道が幅4メートル未満で、セットバックが必要
- 地積測量図がなく、境界がはっきりしない
- 建て替えの可否を書面(建築確認・検査済証)で示せない
- 地目に田・畑が残っている、または調整区域かどうかが分からない
4つのうち3つは調べれば解消できる「分からない」です。登記事項証明書と固定資産税の課税明細書を手元に出すだけで、査定の精度が変わります。
古家付きのまま売るか、更地にするか
築40年前後の木造は、築20〜25年あたりで建物の評価がほぼ土地値に移ります。だからリフォームしても売値は戻りません。では壊すべきか——というと、この3町では慎重に考えたほうがよいです。
道が狭いと解体費が上がり、更地にすると住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がります。判断は古家付き土地として売るか更地にするかで手取りを比べてから決めてください。先に解体費を払ってしまうのが、いちばん戻れない選択です。
相続は同じ時期に重なる
昭和の同じ時期に、同じ世代が家を建てた地域です。ということは、相続も同じ時期に重なります。似た条件の家が同じ町で3件同時に出れば、買い手はいちばん安いものを選びます。
先に出せる準備(相続登記・測量図・書類)を終えておくと、重なりの影響を受けにくくなります。期限も3つあります。相続登記の申請義務が3年、相続空き家の3,000万円特別控除が相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、取得費加算の特例。売却には3〜7か月かかるので、逆算してください。
仲介と買取、どちらが手取りで多いか
| お宅の条件 | 向いている売り方 |
|---|---|
| 幅4メートル以上の道に接し、整形で2区画に割れる。建て替え可を書面で示せる | 仲介で買い手を待つ価値があります |
| 道が狭くセットバックが必要、境界が未確定 | まず両方の金額を並べる。測量してから仲介に出す選択もあります |
| 地目に田・畑が残る、調整区域かどうか不明、残置物が多い | 買取のほうが手取りが多くなることがあります |
期限があるなら「○月までは仲介、決まらなければ買取」と先に期日を決めておくのが安全です。
リノーズにできること
私たちは柏市・松戸市・流山市・我孫子市・野田市で、相続した実家や空き家を扱っています。名戸ヶ谷・戸張・中原のお宅では、ご相談のときに2つをお出しします。①そのお宅の価格を下げている条件はどれで、調べれば直るのはどれか。②仲介で売った場合の想定手取りと、当社の買取価格です。
柏駅南側の住宅地については増尾・逆井、新柏・光ヶ丘・酒井根にもまとめました。片付けや残置物の処分は実家まるごとパックでお引き受けできます。
まとめ
- 3町の値段を分けるのは駅距離より道の作られ方
- 区画整理を受けた区域は、あかね町・新柏に町名が変わっている。中原・戸張は施行地区一覧にない
- 幅4メートル未満の道はセットバックで使える面積が減り、解体費も上がる
- 字の地番は地積測量図がないことが多い。境界の未確定は値下げ材料
- 地目に田・畑があれば農地転用。調整区域かは町名でなく番地で確認する
- 2区画に割れるかどうかで坪単価が変わる
- 先に解体費を払うのは戻れない選択。手取りで比べてから決める
名戸ヶ谷・戸張・中原のご実家がいくらで売れるかは、無料査定でお出しできます。最短30分で価格をご回答し、仲介と買取の手取りを並べた比較表をお付けします。



