「売ると決めたら、いつ現金になりますか」。柏市で不動産の買取・仲介をしているリノーズ株式会社の美澤由佳子です。相続した実家や空き家のご相談では、価格の次に必ずこの質問をいただきます。施設の費用や相続税の納付が控えていると、金額より期間のほうが大事になるからです。
結論から書きます。仲介なら売り出しから成約まで3〜6か月、成約から決済(入金)までさらに1〜1.5か月。買取なら査定から決済まで2週間〜1か月が目安です。ただし相続した実家では「売り出すまで」に1〜3か月かかることが多く、期間を決めているのは実はここです。
期間の差はどこから出るのか
仲介は買い手を探す方法です。だから期間の大半は「買い手が現れるのを待つ時間」と「買い手の住宅ローンの審査」でできています。この2つは売主が短くできません。
買取は当社のような不動産会社が買主になる方法です。買い手探しとローン審査が消えるので、期間は書類と登記の手続きだけになります。価格は仲介の相場より下がりますが、日付を自分で決められるのが買取のいちばんの価値です。

「いつ現金になりますか」というご質問、価格の次に必ずいただきます。先に逆算しておくと迷いが減りますよ。
仲介で売るときの期間(段階別の目安)
| 段階 | 期間の目安 | ここで止まる理由 |
|---|---|---|
| 査定・媒介契約 | 1〜2週間 | 価格と売り方を決める |
| 書類と現況の準備 | 1〜4週間 | 権利証・測量図・残置物の片付け |
| 売り出し〜内見〜申込 | 1〜3か月 | 買い手が現れるのを待つ |
| 条件調整〜売買契約 | 1〜2週間 | 価格交渉・引渡し条件の確定 |
| 契約〜決済・引渡し | 1〜1.5か月 | 買主の住宅ローン本審査(2〜3週間) |
| 合計 | 3〜7か月 |
注意していただきたいのは、売買契約を結んでもまだ入金ではないことです。買主のローンが通らなければローン特約で白紙解除になり、また売り出しに戻ります。「契約できたから終わり」ではなく、決済日に鍵と代金を交換してはじめて終わりです。
買取で売るときの期間
当社の場合はこの流れです。机上査定(公図・謄本・ご事情の聞き取り)で最短30分、現地を見て買取価格のご提示まで1週間以内。ご納得いただけたら売買契約、決済・引渡しまで2週間〜1か月が目安です。
買取が早いのは、荷物が残っていても、雨漏りやシロアリがあっても、境界の杭が見つからなくても、そのまま買えるからです。仲介ならその一つずつが「売り出す前に片付けること」として期間に積み上がります。買取でも相続登記だけは先に終わらせる必要があります。

相続登記が終わってない家は、そもそも売り出せないんだよな。ここで1か月まるごと止まる人が本当に多い。
相続した実家は「売り出す前」が本番
ご相談のうち、期間がいちばん読みにくいのはここです。順番に片付けていきます。
- 遺産分割…誰が相続するかが決まっていないと売れません。話がまとまっていれば1〜2週間、もめていると数か月〜。
- 相続登記…戸籍や住民票の収集に2〜4週間、法務局の審査に2週間〜1か月。合わせて1〜2か月が目安です。2024年4月から申請が義務になりました(相続登記の義務化、柏市の実家で何をすればいいか)。
- 残置物…仲介で売るなら片付けてからのほうが内見で有利です。業者に頼んで1〜2週間。
- 境界・越境…測量と境界確定で1〜2か月。隣地の立会いが必要なので、相手の都合に左右されます。
- 農地つき・市街化調整区域…農地転用は市街化区域なら届出で済みますが、調整区域は千葉県知事の許可で1〜2か月かかります。
つまり相続した実家は、仲介なら動き出してから入金まで半年前後を見ておくと無理がありません。
期間が延びる5つの原因
- 相続登記が終わっていない(売り出し自体ができない)
- 相続人のひとりと連絡が取れない、意見が合わない
- 最初の売り出し価格が相場より高く、3か月動かない
- 建て替えの可否がはっきりしない(買い手が検討に入らない)
- 買主のローンが不成立で白紙解除になり、振り出しに戻る
3番目は意外に多い原因です。高く出して反応を見る戦略は、売り出しから1か月で検索結果の新着から外れ、値下げしても「売れ残り」と見られます。最初の1か月の反響がその後を決めます。

決済日が決まってからできることと、売り出す前にしか終わらせられないこと。分けて考えると順番が見えます。
期限がある人は逆算して決める
相続がからむ売却には、動かせない期限が3つあります。
- 相続空き家の3,000万円特別控除…相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで(かつ令和9年12月31日までの譲渡)。この期限は決済日で判定されます。
- 取得費加算の特例…相続税の申告期限の翌日から3年以内(相続開始から3年10か月)。
- 相続登記の申請義務…相続を知った日から3年以内。
控除を使い切りたいなら、期限の6〜8か月前に動き出してください。仲介で売り出して買い手が現れず、期限の2か月前に慌てて買取に切り替える——これがいちばん手取りを減らすパターンです。期限が近いなら、はじめから「仲介で◯月まで、決まらなければ買取」と期日を決めて走るほうが安全です。期限と手取りの関係は実家の売却で手元にいくら残るかにまとめました。
リノーズにできること
私たちは柏市・松戸市・流山市・我孫子市・野田市で、相続した実家や空き家を扱っています。ご相談のときに、仲介で売る場合の想定スケジュールと、買取で売る場合の決済日を並べてお出しします。「この日までに現金が必要」が決まっている場合は、そこから逆算して期日つきの進め方をご提案します。片付けや残置物の処分もまとめてお任せいただけます(実家まるごとパック)。
まとめ
仲介は3〜6か月+決済1〜1.5か月、買取は2週間〜1か月。相続した実家は売り出す前に1〜3か月。期限がある方は、逆算して「仲介で粘る期間」を先に決めておくのが安全です。
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