住宅ローンを完済したとき、あるいは家を売るとき、必ず出てくるのが抵当権抹消登記です。「費用はいくらかかる?」「自分でできる?」「売却のときはどうなる?」という質問に、実務の目線でお答えします。
抵当権抹消とは
住宅ローンを組むと、金融機関は担保として不動産に「抵当権」を設定します。ローンを完済しても、この抵当権は自動的には消えません。法務局に抹消登記を申請して初めて、登記簿から消えます。抵当権が残ったままだと、売却や新たな借り入れができないので、完済したら早めに手続きをするのが基本です。
費用の内訳
| 項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 登録免許税 | 不動産1個につき1,000円(土地1筆+建物1棟なら2,000円) |
| 司法書士の報酬(依頼する場合) | 1万〜2万円程度が多い |
| 登記事項証明書などの取得費 | 数百円〜1,000円程度 |
| 金融機関の手数料 | 無料の場合が多いが、金融機関によっては数千円〜 |
合計すると、自分でやれば2,000〜3,000円程度、司法書士に頼めば1万5,000〜2万5,000円程度が目安です。マンションの場合は敷地権の筆数によって登録免許税が変わることがあります。
自分でできる?
できます。抵当権抹消は登記の中では比較的簡単な部類で、法務局の窓口や相談窓口で書き方を教えてもらえます。必要な書類は、ローン完済時に金融機関から渡される「抵当権解除証書(弁済証書)」「登記識別情報(または登記済証)」「金融機関の委任状」「資格証明情報」などです。これに自分で作成した登記申請書を添えて、物件の所在地を管轄する法務局に提出します。
ただし、金融機関から受け取った書類には有効期限があるもの(資格証明情報は発行から3か月)があります。書類をもらったら放置せず、すぐに手続きしてください。
司法書士に頼んだほうがいいケース
- 平日に法務局へ行く時間が取れない
- 金融機関から受け取った書類の期限が切れていて、再発行が必要
- 金融機関が合併していて、名称変更の登記も必要になる
- 相続と抹消を同時に行う
- 売却の決済と同時に抹消する
最後の「売却時」は、ほぼ必ず司法書士が入ります。次で説明します。
家を売るときの抵当権抹消
ローンが残っている家を売る場合、売却代金でローンを完済し、同じ日に抵当権を抹消して、買主に所有権を移転します。この一連の手続きを決済日に同時に行うため、司法書士が金融機関・売主・買主の間に入って書類を整えます。
この場合の抹消費用は売主負担で、決済時に司法書士に支払います(所有権移転の費用は買主負担)。金額は上の目安と同じで、司法書士報酬込みで2万円前後が一般的です。
「ローンの残債が売却価格より多い」場合は、そもそも完済できないので抵当権を外せず、通常の売却ができません。この場合は自己資金を足すか、任意売却という方法を検討することになります。詳しくは住宅ローンが残っていても家は売れる?の記事をご覧ください。
抹消をしないとどうなる?
罰則はありません。ただ、いざ売却や相続のときに、金融機関が合併・消滅していたり、書類を紛失していたりして、手続きが何倍も面倒になることがあります。特に相続した実家の登記簿に、何十年も前の抵当権が残っているケースは本当に多い。完済したら、その月のうちに済ませておくのが一番です。
まとめ
- 費用は自分でやれば数千円、司法書士に頼んでも2万円前後
- 金融機関の書類には期限がある。もらったらすぐ動く
- 売却時は決済と同時に司法書士が行う。費用は売主負担
- 放置すると後で相続や売却のときに困る
柏・東葛エリアで、ローンが残った家の売却や、古い抵当権が残った相続物件の整理でお困りの方は、お気軽にご相談ください。




