柏市で「実家じまい」のご相談をいただくとき、最初のひと言でいちばん多いのが「何から手を付けたらいいのか分からない」です。親が亡くなって、荷物がそのまま残っている実家。片付けから始めるべきなのか、それとも先に役所や法務局なのか。兄弟に相談する前に動いていいのか。
結論を先に書きます。順番は「名義 → 中身 → 建物」です。この順で進めると、やり直しと余計な出費がいちばん少なくなります。この記事では、柏市で実家じまいをするときの手順と、それぞれの費用の目安、そして期限のある手続きを整理しました。
結論:実家じまいは「名義 → 中身 → 建物」の順に進める
実家じまいでつまずく方のほとんどが、いきなり2番目の「中身」から始めています。気持ちは分かります。目の前に物が山積みで、それがいちばん重く見えるからです。
ですが、片付けを先にやると次のことが起こります。
- 権利証や通帳、保険証券、古い契約書が処分品に紛れて出てくる
- 相続人の一人が「勝手に処分した」と感じて、話し合いがこじれる
- 全部空にしたあとで買取という選択肢を知り、片付け費用が無駄になる
先に名義(=誰のものになるか)を決めておけば、片付けも処分も堂々と進められます。順番を変えるだけで、費用も揉めごとも減らせるところです。

片付けから始めてしまって、あとで遺品の中から権利証が出てきた、という方が毎年いらっしゃいます。順番が大事なんです。
まず押さえる、期限のある手続き
実家じまい全体に法律上の期限はありませんが、途中にある手続きには期限があります。ここだけは先に把握してください。
| 期限 | 手続き | どこへ |
|---|---|---|
| 3か月以内 | 相続放棄・限定承認(借金が多いとき) | 家庭裁判所 |
| 4か月以内 | 準確定申告(亡くなった方に確定申告が必要だった場合) | 税務署 |
| 10か月以内 | 相続税の申告・納付(基礎控除を超える場合) | 税務署 |
| 3年以内 | 相続登記(名義変更)の申請 | 法務局 |
いちばん下の相続登記は、令和6年(2024年)4月1日から申請が義務になりました。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象になります。施行日より前に相続した不動産も対象で、こちらは令和9年3月31日までが期限です。柏市の不動産なら千葉地方法務局柏支局が窓口になります。
遺産分割の話がまとまらず3年に間に合わない場合は、「相続人申告登記」という簡易な手続きで、いったん義務を果たすことができます。ただしこれは仮の届け出で、分割がまとまったら改めて登記が必要です。
ステップ1:相続人と名義を確定する
やることは3つです。
- 戸籍を集めて相続人を確定する:亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をすべて取り寄せます。面識のない相続人が見つかることもあります。
- 遺言書があるか確認する:自宅の金庫・仏壇・貸金庫のほか、法務局の自筆証書遺言書保管制度と、公証役場の公正証書遺言検索で調べられます。
- 遺産分割協議をして、名義を決める:実家を誰が相続するか。売って分けるなら「換価分割」として協議書に書いておきます。
兄弟で意見が割れると、ここで何年も止まります。その間も固定資産税と管理の手間は続きます。話の進め方は相続した実家、兄弟でもめないための進め方にまとめました。
費用の目安は、戸籍等の取り寄せに数千円〜1万円程度、相続登記を司法書士に頼む場合は登録免許税(固定資産税評価額の0.4%)と報酬で、あわせて8万〜15万円程度が一般的です。

先に全部捨てちゃう人、多いんだよな。買取なら荷物ごと引き取れるのに、30万円払って空っぽにしてから相談に来るんだ。
ステップ2:家の中を片付ける(柏市の費用の目安)
名義が決まったら中身です。順番としては「探す → 分ける → 出す」。まず、通帳・権利証(登記識別情報)・保険証券・年金手帳・印鑑・契約書などの重要書類を先に探し出します。これを最初にやらないと、あとから山の中を掘り返すことになります。
出し方は3通りあります。
- 自分たちで市の収集に出す:柏市(柏地域)の粗大ごみは予約制の戸別収集で、1点につき1,100円です。受付は電話またはインターネット。布団は3枚まで、座布団は5枚までをそれぞれ1点として扱います。沼南地域は扱いが異なるので、市のページで地域を確かめてください。
- クリーンセンターへ自分で持ち込む:運べる車と人手があれば、収集より安く早く終わります。
- 片付け業者に頼む:4LDKの戸建てを丸ごとで、おおむね20万〜60万円程度が目安です。物量・階段の有無・駐車スペースで大きく変わります。
業者に頼むなら、一般廃棄物収集運搬の許可の有無、見積りが総額表示か、追加費用がどんなときに出るかの3点は必ず確認してください。費用の内訳は実家の片付けはいくらかかる?柏市で業者に頼む場合の相場で詳しく書いています。
ステップ3:仏壇・神棚・写真をどうするか
物としては小さいのに、いちばん手が止まるのがここです。仏壇は、菩提寺か同宗派のお寺に閉眼供養(魂抜き)をお願いしてから処分するのが一般的で、お布施はおおむね1万〜5万円程度。処分そのものは仏具店や専門業者で2万〜8万円程度が目安です。神棚は神社でお焚き上げをお願いできます。
アルバムや手紙は、急いで捨てないでください。写真だけスマートフォンで撮っておく、段ボール1箱分だけ残す、と決めておくと進みます。詳しくは遺品整理で仏壇はどうする?供養の手順と費用をご覧ください。

全部を一度にやろうとしなくて大丈夫。名義を決めて、期限のある手続きだけ先に押さえれば、あとは順番に片づきます。
ステップ4:建物をどうするか(売る・貸す・持つ)
最後が建物です。選択肢は3つ。
| 選択肢 | 向いている場合 | 注意点 |
|---|---|---|
| 売る(仲介) | 時間をかけられる。内見に対応できる | 売れるまで税金と管理が続く |
| 売る(買取) | 日程を決めたい。遠方。荷物を残したい | 仲介より価格は下がる |
| 貸す | 建物が使える状態で、資金に余裕がある | 修繕費が先に出る。空室リスク |
| 持ち続ける | 近くに住んでいて管理できる | 固定資産税・草刈り・保険が毎年かかる |
持ち続ける場合の年間コストは、固定資産税・都市計画税、火災保険、草刈りや通風のための往復交通費を足すと、柏市の一般的な戸建てで年5万〜15万円程度になることが多いところです。空き家の税金そのものは柏市の空き家、固定資産税は年いくら?で計算しています。
なお、相続した実家を売るなら「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」を必ず確認してください。譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける制度で、昭和56年5月31日以前の建築であること、相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることなどが要件です。適用期限は令和9年12月31日。売却代金1億円以下という上限もあります。要件は細かく年度で変わることもあるため、税務署か税理士に確認してください。
実家じまい全体でいくらかかるか(目安)
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 戸籍収集・必要書類 | 数千円〜1万円程度 |
| 相続登記(司法書士に依頼) | 8万〜15万円程度+登録免許税0.4% |
| 片付け・残置物処分(4LDK) | 20万〜60万円程度 |
| 仏壇の供養と処分 | 3万〜13万円程度 |
| 解体(木造30坪/必要な場合) | 90万〜180万円程度 |
| 売却時の仲介手数料 | 成約価格の3%+6万円+消費税 |
いずれも柏市周辺での一般的な目安で、物件の状態と時期で変わります。合計すると数十万円から200万円を超えることもありますが、売却代金から精算できる項目も多く、先に全額を用意する必要はありません。買取であれば仲介手数料はかからず、片付けと解体を買主側で引き受ける形にもできます。
よくあるつまずき
- 片付けを先にやってしまう:重要書類が紛れる、買取という選択肢を潰す
- 相続人の一人に任せきりにする:あとから不信感が出る。経過をこまめに共有する
- 電気と水道を全部止めてしまう:内見や片付けで照明と水が使えず、かえって不便になる
- 火災保険を失効させる:空き家は住宅用の契約が継続できないことがある。保険会社に必ず連絡する
- 3,000万円控除の3年の期限を過ぎる:気づいたときには使えなくなっている
何を誰に相談すればいいか(柏市の場合)
実家じまいは相談先が分かれるので、最初に「どこに何を聞くか」を決めておくと迷いません。
| やること | 相談先 |
|---|---|
| 相続登記(名義変更) | 司法書士 |
| 相続税の申告・売ったときの税金 | 税理士・税務署 |
| 家財の片付け・遺品整理 | 遺品整理業者(家庭ごみの運搬は、柏市の許可を持つ業者か確認) |
| 粗大ごみを自分で出す | 柏市の粗大ごみ受付(申込制) |
| 仏壇・位牌の供養 | 菩提寺、または供養を手配できる業者 |
| 家を売る・貸す・残すの判断 | 不動産会社(仲介と買取の両方を見られるところ) |
窓口が多くて大変なときは、不動産会社にまとめて相談し、必要な専門家につないでもらう方法もあります。リノーズでは、片付け・仏壇供養・草刈りまで広さ別の定額でお受けする実家まるごとパックもご用意しています。
リノーズにできること
私たちは柏市を拠点に、東葛エリアで不動産の買取と仲介をしています。実家じまいについては、片付ける前の状態で見せていただくのがいちばん早いです。荷物が残ったまま、庭木が伸びたままで構いません。その状態で「片付けてから仲介で売った場合」「そのまま私たちが買い取った場合」の手取りを並べてお出しします。
荷物の片付けから登記、引渡しまでまとめてお任せになりたい方には実家まるごとパックがあります。遠方にお住まいで現地に行けない方も、立ち会いなしで進められます。
まとめ
- 順番は「名義 → 中身 → 建物」。片付けから始めない
- 期限のある手続きは3か月(相続放棄)・4か月(準確定申告)・10か月(相続税)・3年(相続登記)
- 相続登記は令和6年4月から義務。怠ると10万円以下の過料。過去の相続は令和9年3月31日まで
- 柏地域の粗大ごみは予約制で1点1,100円。業者なら4LDKで20万〜60万円程度が目安
- 仏壇は閉眼供養をしてから処分。お布施1万〜5万円程度、処分2万〜8万円程度
- 相続空き家の3,000万円特別控除は令和9年12月31日まで。3年の期限に注意
どこから手を付けるか決まらないときは、建物の値段を先に知ってしまうのが近道です。無料査定は最短30分で価格と査定書をメールでお送りします。「片付け前の状態です」とひと言お書き添えください。
リノーズ株式会社 代表取締役 美澤由佳子



